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第12回 冬の水分摂取の必要性

人の場合、冬になるとなんとなくトイレは近くなると感じている方が多いと思います。

そして、寒いので暖かい飲み物で体を温めます。

しかし、犬はどうでしょう。

寒さに強いと言われているだけに、寒さでトイレが近くなる訳ではありません。

むしろ、冬場は水分量が減り、ましてや暖かい飲み物を飲まないだけに尿量いわゆるトイレの回数は減ることがわかっています。

そして夏場の方が代謝も上がり、体としては熱を放出されるため水分が外に出て行くので、体の補足として水分量は増えるのです。

そこで、冬場の尿量減少はどのような影響があるかというと、様々な問題を引き起こします。

繰り返しになりますが、尿量減少の理由が上記したように水分量が減るということです。水分量が減ると起こる問題と尿量が減ると起こる問題を分けて考えていきたいと思います。

水分量が減ると起こる問題

環境としては大気が乾燥しているだけに、皮膚の乾燥が見られます。犬の場合も、皮膚からフケやかゆみが出ることがわかっています。

さらに体の中としても、水分摂取が少ないため徐々に脱水が進行していきます。かくれ脱水などとも言われますが、脱水は水分や電解質が体にとって足りてない状態をいいますから、血液がドロドロになり、そして様々な臓器(腎臓や心臓など)に悪影響を及ぼすことは想像がつくかと思います。

尿量減少で起こる問題

一番多いのは、尿石症です。いわゆる膀胱内に結晶や結石ができ、頻尿になることや最悪は排尿できない状態が続き、急性腎不全を起こし死に至ります。

また、尿量が減少すると膀胱内での蓄尿の時間が長く、膀胱炎などが起こることもわかっています。

このような状態からも、冬場には水分が不足しがちなため、注意して飲ませてあげることをお勧めします。